
「飲むだけで痩せる」と話題のGLP-1ダイエット。運動が苦手な人や忙しい人にとって、魔法のように思えるかもしれません。
私も、かつてはその一人でした。コロナ禍で運動習慣が途絶え、「食事制限はしたくない、でも痩せたい」という気持ちが強まっていた時期に、リベルサスに出会いました。
でも、実際に試してみると「お酒との相性」が思わぬ壁に——。
この記事では、GLP-1(リベルサス)を服用しながらお酒を飲み続けた私のリアルな体験を通して、薬とお酒の相性、自分に合うダイエットの選び方についてお伝えします。
リベルサスを選んだ理由は“お金で解決したい”気持ち
当時の私は、ジムに通う習慣がなくなってしばらく経っており、また運動を再開しようという気にもなれませんでした。
食事制限も「やりたくない」という気持ちが強く、何か他の方法で痩せられないかと探していたところに目に飛び込んできたのが、「飲むだけで痩せる」というGLP-1ダイエットの広告でした。
「薬で解決できるなら、それもアリかも」
オンライン診療はスムーズで、初月は5,000円、以降も6,000円前後と手の届く価格。「これなら続けられるかも」と、軽い気持ちで始めてしまったのです。
薬を飲んでいるのに、いつも通りお酒も飲んでいた
開始したのは年末。ちょうど忘年会など飲み会が続く時期でした。
「薬を飲んでいるからといって、お酒を控える必要はない」と、特に医師に注意もされなかった(聞かなかった)私は、普段どおり生ビールやレモンサワーを2〜3杯楽しんでいました。
でも、薬を飲んだ状態の飲み会は明らかに違いました。食欲が湧かず、胃に少し気持ち悪さを感じる。
とはいえ、場の空気や“お酒好きキャラ”としての自分を崩すわけにもいかず、つい「そのうちノッてくるかも」と思って、無理に飲み始めてしまったのです。
翌朝の異常な胃もたれ。少量なのに苦しい
飲み会自体はなんとか乗り切れても、問題は翌朝。
食べた量も飲んだ量もいつもより控えめだったのに、起きた瞬間から胃がムカムカ。空腹感はあるのに、何かを口に入れようとすると吐き気が襲ってくる。
飲み欲(=飲酒への気分的な欲求)はないのに、“そのうちいつものように飲めるようになるかも”という期待で無理に飲んだ結果、体は悲鳴をあげていたのだと思います。
飲んだ翌日は一日中こんな感じ。ひどいときはその翌日まで胃の不快感が残りました。
胃にとどまりやすい薬×アルコールの罠
後から調べて知ったのですが、リベルサスには胃腸の動きを遅らせる作用があります。
食べた物や飲んだ物が長く胃にとどまることで、満腹感を持続させるのがこの薬の特徴ですが、その分、アルコールの影響も長く残ります。
つまり、「そこまで飲んでないのに、ずっと気持ち悪い」のは、薬の副作用とアルコールの相乗効果だったのです。
私のように“場の流れでなんとなく飲む”というタイプは、無意識のうちに自分の体に負担をかけてしまっていたのかもしれません。
私がリベルサスをやめた理由
確かに、体重は数キロ落ちました。
でも、食べる楽しさも、お酒の楽しみも感じられない日々は、「痩せたからハッピー」ではありませんでした。
“気持ち悪さを我慢して痩せる”——そんな生活をあと何ヶ月も続ける未来を想像したとき、「これ以上は無理だ」と感じました。
毎日の体調や気分の浮き沈みが大きく、仕事にも支障が出そうだったため、服用をやめる決断をしました。
薬が合う人、合わない人の違い
私の知人の中には、同じリベルサスを使って8kgの減量に成功した人もいます。
その人はお酒をほとんど飲まず、規則正しい生活を送っていたため、薬の効果を最大限に得られたのだと思います。
つまり、リベルサスが「合う人」も確かに存在します。ただ、私のように“日常にお酒がある生活”を送っている人には、副作用や相性の面で難しいところもある。
薬の効果だけに目を向けず、自分の生活や価値観との“相性”を見極めることが、何より大事だと実感しました。
さいごに|今の私にとっての“整える”ということ
現在は、再びジム通いを始め、筋トレと有酸素運動を週に数回、無理のないペースで続けています。
食事も「あれを我慢」「これを禁止」ではなく、基本はバランスよく、飲みたい日は飲んで、翌日は胃腸を休めるというリズムを作っています。
結果として、リベルサスをやめた後の方が、体重はゆるやかに落ち、体調も安定しています。
「飲むだけで痩せる」という言葉には確かに惹かれましたが、私には“日常を楽しみながら整える”方が、合っていたようです。
あなたも、もし同じように薬とお酒の相性で悩んでいるなら、「楽しさ」と「整える」を両立できる方法を探してみてくださいね。
以上、リリーでした。
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