“エンプティカロリー=太らない”が広がった背景を考える

① 「お酒は太らないらしいよ?」が、いつの間にか常識に

「お酒ってエンプティカロリーだから、太らないらしいよ?」

最近よく聞くこの言葉、最初に聞いたとき、私はちょっと驚きました。
昔は「お酒は太るから控えてる」という人が多かったのに、今はむしろ「太らない」と思って安心している人も多い印象があります。

情報が変わったのか?それとも私たちの受け取り方が変わったのか?
今回は「なぜそういう考え方が広まったのか」、背景を少し掘ってみたいと思います。

② 「太らない説」の出どころを探る

“エンプティカロリー”という言葉自体は、栄養学的にも存在します。
これは「カロリーはあるけど、ビタミンやミネラルなどの栄養がほとんど含まれていない食品」のこと。

アルコールや白砂糖、精製された油などがその代表です。

問題は、そうした食品を「太らない」と結びつけてしまった情報が、ダイエット本やSNSなどを通じて広がっていったこと。

「脂肪になりにくい」「熱に代謝される」など、一部の科学的性質だけが切り取られて、
あたかも「お酒を飲んでも太らない」と言い切れるかのような印象を与えてしまったのかもしれません。

③ 科学的にはどうなのか?実際にはどうなのか?

たしかに、アルコールは体内で“優先的に熱として代謝されやすい”という特性があります。
つまり、脂肪としては蓄積されにくい。これは科学的にも知られている事実です。

でもこれは、「条件つき」の話。
飲む量が多かったり、おつまみが高脂質だったり、夜遅くに摂取したりすれば——
たとえアルコール自体が脂肪になりにくくても、
その周辺の行動が“太る原因”になってしまうんです。

また、エンプティカロリーには栄養素がないため、
アルコールの代謝に必要なビタミンB群やマグネシウムなどを体内から消費してしまう。
結果として代謝力が落ち、むしろ痩せにくくなる可能性も。

短い投稿や見出しでは、「脂肪になりにくい=太らない」と誤って受け取ってしまうこともあります。
でも本当は、「燃えやすいけれど、太りにくいわけではない」のが現実です。

④ 「知っているつもり」から卒業するために

美容や健康の情報は、“断片”ではなく“全体”を見ることが大切。

「これは太らないらしい」「痩せるらしい」といった情報に振り回されないためには、
その前後の条件や背景を一緒に見るクセをつけておくと安心です。

そして何より、情報の通りにやってみて「自分の体はどう反応したか?」を忘れないこと。

どんなにエビデンスのある情報でも、生活リズムや体質によって結果は違ってきます。
だから私は、「ちゃんと体と対話すること」が何より大切だと感じています。

「じゃあ結局、どう整えてるの?」という方は、
▶ 実践編|飲みながら痩せた私が意識してる“エンプティカロリーとの付き合い方” をご覧ください。

⑤ おわりに|自分の体の“実感”こそ、いちばん信じていい

たくさんの情報があふれる今だからこそ、
「自分の体がどう感じているか」に目を向けることは、とても価値があると思います。

お酒を飲んだ次の日、むくんでる?体がだるい?それともスッキリ?

その実感のひとつひとつが、自分に合う飲み方や距離感を教えてくれます。

情報に惑わされない、でも無視もしない。
そんな“ちょうどいいバランス感覚”を持って、
これからもお酒と上手に付き合っていきたいですね。

リリーでした。

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